上記のモノクロ写真をご覧ください。一見自然な歯ぐきのように見えるかと思いますが・・・
実は・・・
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・・・当院で得意とするテレスコープデンチャーを使用した術後の入れ歯装着の写真です。
上顎は、レジリエンツテレスコープ、下顎は、コーヌステレスコープで治療しております。
当院の得意とする治療分野の一つが「入れ歯」治療です。
最良の咬み合わせを最終目標にした、よく噛めて食事ができる入れ歯のご提案をさせていただきます。
当院では、歯科治療先進国ドイツで普及が進み歴史のある「テレスコープシステム」という高品質、長期安定性、快適性を追求した精密部分入れ歯治療を導入しています。
テレスコープとは
「テレスコープ」義歯は、歯科医療先進国ドイツで生まれ、その歴史は古く1886年の起源までさかのぼります。発祥当時から現在に至るまで、改良を重ね続け進化しおり、非常に精巧で、かつ生体親和性が高く、使用感の良い入れ歯として全世界から高い評価を受けている最新の入れ歯システムです。
当院ではコーヌステレスコープ、リーゲルテレスコープ、レジリエンツテレスコープの3種類の本場の技術に即した入れ歯を採用しております。これら3つで、ほとんどすべての症例を治療すること可能で、患者様からも高い満足度をいただいております。
日本国内の歴史としては、元日本歯科大学教授「稲葉繁」先生がドイツからテレスコープを持ち帰ったのが始まりです。それから30年以上経た現在でも、当時治療した患者さんの入れ歯は、しっかりと使われ続けているそうです。稲葉繁先生は院長の師でもあります。
従来の日本の入れ歯治療では、合わなかったり壊れたりすると何度も再製作をしますが、テレスコープは一度作ったら、修理しながらずっと使うことが可能な入れ歯です。
テレスコープシステムの特徴
テレスコープ最大のポイントは、保険の部分入れ歯と違い、固定に金属のバネを使わず「はめこみ式」の装置を使った点です。
テレスコープシステムのメリット
- 修理が可能なため、長く使える
- 現在の残存歯の喪失を予防できる
- 金属のバネがないため、見た目に違和感がなく自然に笑える
- 入れ歯を着けていることを忘れるほど、快適な装着感
- 点ではなく面で固定するため、安定感がある
■テレスコープシステムの種類
コーヌステレスコープ
コーヌスとは円錐形の意味で、歯に直接接着させる内冠と入れ歯の本体、外冠により、二重に被せる方法構成されています。
内冠は円錐形で角度は6度(コーヌス角)、維持力は内冠、外冠のくさび力によります。同じ形の紙コップを重ねると、ぴったりくっついて離れない仕組みをイメージすると分かりやすいかもしれません。装着の最後で内冠と外冠がカチッとはまると、外れなくなります。
外し方は入れ歯に指がかかるくぼみを作っておいて、それを持ち上げると外れます。この角度は患者様の歯の状態により調整することが可能です。
コーヌステレスコープは神経のない歯には向きません。歯の残っている場所によっては使えない場合もあります。
リーゲルテレスコープ
コーヌステレスコープが内冠、外冠の維持力をはくさび力を使用しているのに比べ、リーゲルテレスコープは内冠、外冠に維持力をかけません。
入れ歯の中に小さな鍵がかかるような仕組みで、鍵をしめると舌で触れても分からないようになっており、ほとんど違和感がありません。この鍵は手で簡単に開けられ「すっ」と入れ歯を取り外すことができます。リーゲル(Riegel)とはドイツ語でかんぬきの意味で、この仕組みを維持装置に使っています。
日常生活で入れ歯であることを忘れてしまうぐらい付け心地がよく、寝るときは歯磨きをして、入れ歯も洗浄し、着けたままお休みになれます。(寝ているときに誤飲してしまうことは絶対ないからです。)また、神経のない弱い歯に対しても、適応可能な入れ歯です。
コーヌステレスコープが内冠が1本1本離れているのに対して、リーゲルテレスコープは内冠が連結固定してあります。見えないところに鍵をつけるため、保険の入れ歯の金属のバネのように見かけが悪くならず、審美的に優れ、笑った時に見えるのは「白い歯だけ」という状態になります。
高い口腔理論と技術を必要とするため、日本ではまだまだ取り扱える歯科医師や歯科医院が少ないのが現状です。当院では、この素晴らしいリーゲルテレスコープ入れ歯の普及にも努めています。
レジリエンツテレスコープ
歯周病がかなり進行しており、数本以外のほとんどの歯はグラグラ…。ここまで悪化したけど、できるだけ歯は残したい…。このようなケースに適応される可能性があるのがレジリエンツテレスコープです。
残っている歯が3本以内(片顎)の場合にレジリエンツテレスコープは適応されます。万が一歯を失ってしまっても、簡単な修理でそのまま総入れ歯として長く使っていただけることができるという優れた面もあります。
レジエンツテレスコープの維持力は歯ではなく粘膜のため、ほとんど残っている歯には負担がかかりません。しかも理想的に人工の歯を配列でき、審美的にもきれいです。レジリエンツテレスコープの内冠と外冠は、粘膜の沈み込みに合わせて200ミクロンほど隙間をあけて作ります。
保険の入れ歯では、残っている数本に金属のバネをかけてしまったら、抜けるたびに作り直しが必要です。患者様は精神面でも疲れてしまい、時間の無駄にもなってしまいます。
残っている歯が数本になった場合でもレジエンツテレスコープにすることにより、できるだけ歯を長持ちさせ、修理しながら使うことが可能です。夜取り外す必要もないことが患者様には喜ばれますので、ドイツの歯科医師は、夜は装着したまま就寝するように指導しています。